2007年09月21日
「ニート」って言うな!
去年はじめに出版された本ですが、サポステでの支援に役立ちそうなので読んでみました。
中身は、本田由紀さん、内藤朝雄さん、後藤和智さんの共著で3部構成。
それぞれが、2005年のマスコミ報道や専門家の言葉から一人歩きし始めたニートという言葉の表現に対し、警鐘を鳴らしています。
本田さんの分析は見事の一言。内藤さんと後藤さんの担当箇所については、若干冷静さを欠いているような気もしますが、【検証】ということなのでそれを鑑みれば納得する内容です(内藤さんの文章は、私の読解力では追いつけず少し難解でした)。
社会や経済の状況がこのような雇用不安をもたらし、かつニートと定義される前から無業者の方はいたわけで、殊更に強調し、誤用をするのはマスコミや識者の方も気をつけなければならない、という点では私の考えと一致します。
ただ、実際の支援現場に携わって考えてみると、理論や検証云々より、2001年12月の坂口厚労相(当時)から発せられた「2002年から5年間 で5万人のキャリアカウンセラーを養成する」という言葉で世に多数いるキャリアカウンセラーが、全国50箇所にあるサポートステーションや、25箇所ある 若者自立塾、ジョブカフェやハローワークなどでどんどん関わっていかなくてはならないのが現状。
現場が追いついていないのです。
その取り組み内容、名称、などは走りながら模索するしかないのです。
実際に著者の方々が、どれぐらいの現場経験をお持ちなのか、それが一番知りたいことです。
本書には正論が書かれてあり、それも尤もなのですが、清濁併せ呑んで行かなければ、やっていけないのが現状です。キャリアカウンセラー自身も、ト レーニングを積み、それぞれの支援機関の事務局と協同で個々の支援にあたる準備はできています。優秀なキャリアカウンセラーであれば、説教することなくク ライエントの気持ちに寄り添うことが可能なので、7割方の支援はうまくいくのではないかと推察します(残りの3割は、そうでない方もチラホラ見受けられる ことからの数字です)。
この本には書かれていませんが、何らトレーニングや基礎を学んでいない方が、半ば天下り的に支援に携わる場面も少なからずあり、そちらの支援や、委託するほう(国や自治体など)の資質も今は問われるのではないでしょうか。
最後に、この本の題名を見て私はずっとこう思っていました。
サポステに関わる前に私の身の回りで「自分はニートですから」と容易く発言する若者がたまにいらっしゃいました。
だから「そんなこと言わないで生き方に誇りを持て!」という意味で、若年者に向けてのメッセージとして「ニートって言うな!」だと私は思っていましたが、内容はマスコミや識者、世間に向けてのメッセージでした。
本はやっぱり読んでみないとわからないものです。
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この記事へのコメント
1. Posted by よっちゃん@祭り人間
2007年09月20日 19:26
ニート、ワーキングプア、ネットカフェ難民。
嫌な言葉が一人歩きしだしたものですね!
そんな言葉を広めるよりも、もっと具体的な対策を講じるとか、
本当の現状をもっと真剣に伝えるとかが
大事だと思いますけどね〜!
嫌な言葉が一人歩きしだしたものですね!
そんな言葉を広めるよりも、もっと具体的な対策を講じるとか、
本当の現状をもっと真剣に伝えるとかが
大事だと思いますけどね〜!
2. Posted by
小島健一@キャリアウィンドウ
2007年09月20日 20:16
>よっちゃん@祭り人間さん
安倍首相が辞任されたことで、頓挫してしまう事業もいくつかありそうな気配がします。
次期首相には、早急に策を打ってもらわないといけない課題です。
安倍首相が辞任されたことで、頓挫してしまう事業もいくつかありそうな気配がします。
次期首相には、早急に策を打ってもらわないといけない課題です。
3. Posted by fujikawa
2007年09月22日 12:35
小島さんも参加された京都でのキャリアコンサルタント大会で、あるパネリストの方が、「ニート・ひきこもりも10年していたら彼らはニート・ひきこもりのプロ」というようなことを言われていました。そうなんですよ。プロ相手ですから、難しい相手ですね。
それと小島さんは読まれているかどうかわかりませんが文春文庫 稲泉連著「僕らが働く理由、働かない理由、働けない理由」というのがあります。10年位前に書かれた本の文庫版です。解説は重松清さん。重松さんも書かれていますが、10年ほど前の作品ですが、今の若い人に共通するものがある内容です。
結構、なるほどなーと考えさせられましたよ。
それと小島さんは読まれているかどうかわかりませんが文春文庫 稲泉連著「僕らが働く理由、働かない理由、働けない理由」というのがあります。10年位前に書かれた本の文庫版です。解説は重松清さん。重松さんも書かれていますが、10年ほど前の作品ですが、今の若い人に共通するものがある内容です。
結構、なるほどなーと考えさせられましたよ。
4. Posted by
小島健一@キャリアウィンドウ
2007年09月22日 17:03
>fujikawaさん
コメント、ありがとうございます。
確かに、京都の大会でそのように言われていたような気がします。
それに比べて、私などはたかだか2年くらいしかCDAしていないので、難しいのは当たり前ですね。
稲泉連さんの本は読んだことがありません。キャリアの概念やニートという言葉が出る前の本に、本質が書かれてあるかもしれませんので、読んでみます。
ありがとうございます。
コメント、ありがとうございます。
確かに、京都の大会でそのように言われていたような気がします。
それに比べて、私などはたかだか2年くらいしかCDAしていないので、難しいのは当たり前ですね。
稲泉連さんの本は読んだことがありません。キャリアの概念やニートという言葉が出る前の本に、本質が書かれてあるかもしれませんので、読んでみます。
ありがとうございます。

